鎮守の杜の生き物シリーズ

番外編【宮猫】

お宮に居る猫たち = 通称「宮猫(みやねこ)」

ただの野良と言ってしまえばそうなのですが、神社を縄張りとして生活する猫たちを勝手にそう呼んでいます。

この2匹は高知八幡宮の顔なじみ。

神社で飼われているわけではないので基本、人懐っこくはないです。

今でこそ少しは慣れてくれましたが、始めの頃は写真を撮ろうと近づいて行くと、警戒して “ ぷいっ ” と逃げてしまうので、遠くからのズームでピンボケ写真になったものです。

神社の聖域に守られて自由奔放、気ままに生活しているようでございます。

今日も宮猫たちは境内での〜んびりとすごしております。

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鎮守の杜の生き物シリーズ

第10弾【キジバト】

八幡宮で見られる鳩は、この雉鳩と土鳩(ドバト)いわゆる河原鳩の2種でございます。

雉鳩は、この写真の様に羽根に鱗模様(雉模様)がある在来種の鳩です。

つがいや単独で居る姿をよく目にしますので、あまり群れない一匹狼的な何となく気高いイメージがあります。

一方、土鳩は外来種ではありますが歴史は古く、大和・飛鳥時代には既に渡来していたとされます。

群れで行動する場合が多く、公園などでパンくずを貰ってたりなんかするおなじみの鳩という感じです。

平和の象徴とされる鳩は、八幡大神ともご縁が深く神勅(しんし)とされています。

全国の八幡宮では、八の字を2羽の鳩が向かい合う「向い鳩」の形で書かれている所も多いかと思います。

高知八幡宮でもいたる所でこの「向い鳩」の意匠が使われておりますが、どちらかと言えば八幡宮の神勅としての鳩は、どうも外来種である土鳩(河原鳩)の方であり、在来種の鳩ではない様です。

日本人としては、在来種を応援したくなる気持ちがありますが、でもまあ外来種とは言え渡来してきて随分長いですし馴染み深いので結構なんですけどね。

どちらの鳩も八幡宮では大事にしていますよ~。

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第9弾【ショウリョウバッタ】

「精霊蝗虫」と書きます。

名前の由来は、8月の旧盆(精霊祭)の時期に姿を見せ、精霊流しの精霊船に形が似ている処からと言われています。

「精霊流し」は九州地方で盛んに見られる風習で、高知市内ではあまり馴染が無いように見受けます。

ただし、高知県内では郡部の方で執り行われる事があったり、この時期の全国ニュースで紹介されたりもするので、何となくですがイメージは湧きますね。

飛蝗(バッタ)の季語は秋。

盆が過ぎれば、彼岸まであっという間でございます。

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第8弾【蜂】

第8弾だけに「はち」・・・別にねらったわけではございません。

蜂はこの時期活発になるんです。

特にスズメバチ系は、巣が完全に出来上がってから冬眠に入るまでの期間7月~10月が一番活発になり、攻撃性も増す時期だと言われています。

気付かずに巣に近づいたりすると本当に危険です。

特に神社は木々が生い茂っている処が多いので要注意ですし、社殿も開放している所が多いかと思いますが、ご祈祷中にふら~っとスズメバチが飛んで来たりしてドキッとする事があります。

しかし、そんな時でも慌てて急に動いたり、騒いだりしてはいけません。

こちらから騒ぎ立てなければ、襲って来ることはまず無いので、静かに飛び去って行くのを待ちましょう。

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第7弾【キノコの世界】

梅雨の時期になると、境内のあちらこちらで顔を出し始めます。

形や大きさが様々で、写真以外にも網笠状のキノコもあったりします。

見つけるたびに傘の形や色などで検索してみるのですが、キノコは本当に種類が多すぎて「これがそう!」と自信を持って特定できたことは今までございません。

「何とかもどき」とか、“ もどき ” まで付けられるともうお手上げです。

とにかく奥が深いキノコの世界ですが、こうして時々出会った時に写真を撮って眺めているぐらいが丁度良いです。

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第6弾【クツワムシの幼虫】

童謡「虫の声」で「ガチャガチャ」鳴いている虫です。

この鳴き声が、馬の轡(口輪)を鳴らす音に似ている事が名前の由来だそうです。

季語で言うなら「初秋」

今はまだ、蝉の独壇場ですが、これから秋が深まるにつれて秋の虫たちのオーケストラが夜な夜な開演されるようになって来ますね。

月見団子を食べながら、虫の声に風情を感じられる日が待ち遠しいものです。

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第5弾【オオシオカラトンボ】

蜻蛉は縁起物です。

アブやブヨなどを始め、害虫を取り除く益虫として五穀豊穣の象徴とされてきた他、

前にしか進まず、決して退かないことから “ 不転退くに転ぜず ” の精神を表すものとして「勝ち虫」とも呼ばれ、特に武士の間では尊ばれ兜や鎧、箙、刀の鍔、陣羽織などに装飾される事も多かった様です。

また、古事記に於いても雄略天皇が狩りに出かけた際にお詠みになられた歌に、手腓(腕の内側)に噛み付いた虻を蜻蛉が飛んで来てそのまま捕らえ去った事から、誉れ高い虫として詠まれています。

源氏の氏神、勝負運の神様として知られる八幡大神とも縁のある生き物と言えるでしょう。

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第4弾【雨蛙】

雨蛙は、この時期には涼しげで何となく好きです。

季語で言うなら、初夏。

蛙は昔から、その愛嬌のある姿で人々に親しまれ、有名なところでは「鳥獣戯画」などにも擬人化されて登場します。

こどもの頃、見つけてはよく捕まえたりもしていましたが、体の粘液には毒が有るので要注意。

触ったそのままの手で、目を擦ったりすると大変危険です。

もし捕まえて観察した後には、すぐに手を洗いましょう。

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第3弾【蟷螂の赤ちゃん】

蟷螂は昆虫界のハンター。蜂や蜘蛛、時には小型の鳥まで捕食してしまいます。

目の前で動く物には何にでも襲い掛かかる獰猛さは、赤ちゃんであっても変わりません。

この赤ちゃんを見つけた時にも、風で揺らぐ幟旗に向かって威嚇していました。

写真を撮ろうと近づいて行くと、左右に体を振って飛び掛かってきました!

(ちなみにその動画は、SNS instagramにアップしております。)

目の前で鎌を折り畳んで構える様子から「拝み虫」とも呼ばれているそうで、神社が似合う虫とも言えるのかもしれません。

季語で言うなら、まだ生まれたての子供の蟷螂の場合は、夏で6月頃になるそうです。

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第2弾【蝉の羽化】

実は蝉の羽化は、意外と間近で観測できます。

昼間、晴れて気温が30℃前後であれば、大体7月中旬頃から羽化が始まります。

この日は2020.7.17(晴れ)昼間の最高気温30℃

19:30すぎに穴から這い出て、地面をゆっくり歩く幼虫を発見。

20:00頃には近場にあった木に登り、枝先まで移動した後しばらくして羽化開始。

22:00には完全に羽が伸びきって、写真の様な状態に。

(ちなみに、この時の観測の様子はSNS instagram へアップしております。)

一晩かけて体と羽を乾かし、明け方までには天敵に襲われても飛んで逃げられる状態となり、我々人間が起きる頃には元気いっぱいに鳴き出しています。

羽化の最中や、羽化したばかりの蝉はとても繊細で弱いため、落下した時のリスクを軽減するためなのか、羽化を始める場所は意外と低い位置です。

この時も地上から約2mほど。発見のコツは、穴から出て来て木へ登りだす前の地面をごそごそ歩いている状態の幼虫を探す事です。

ポイントは “ 音 ” です。

地中を掘り進んだり、枝にしがみついたりするための手足は “ 歩く” ためには進化しておらず、地面を静かには歩けないようで、それらしい場所で耳を澄ませてみるとカサカサという音や気配を感じる事が出来ます。

地域によっては8月末頃まで観測できるみたいなので、夏休みの自由研究などに親子でチャレンジしてみてはいかがでしょう。

透明な羽の蝉は、神秘的で一見の価値ありですよ!

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