【分散参拝】のもう一つの効果。

― 早めに茅の輪が設置できたので、時間的にも体力的にも余裕が生まれた事 ―

例年であれば、祭典日の直前に

1日目、茅刈り作業と選別作業

2日目、茅の輪の奉製と設置作業

3日目、そのまま祭典日当日 (前日の2日間分の疲労がちょうど出始める頃)

だったのですが、今回は設置してから祭典日まで数日間の “ 開き ” ができた為、ワンクッションをはさんで一旦リセット出来たのは、準備する者としては、正直助かりました。

余裕が生まれましたので、ちょっとしたPV風写真も撮れます。

 

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数百年に一度レベルの「疫病の世界的な大流行」という未曽有の状況に、神社は今回どのように対応して行くべきなのか?

今までの “ 神事 ” からwithコロナ時代の “ 神事 ” へとどう変化して行くのか。

初の試みとなる【分散参拝】を推奨させて頂いてより、ありがたいことに多方面からの取材を頂きまして、今回はNHKさんにお話を聞いていただきました。

よく、「これまでに経験したことの無い・・・」という言葉を耳にしますが、それはそのまま「何が正解なのかは、やってみなければわからない」という事なのだと思います。

今回この【分散参拝】がどう転ぶのか、やってみなければわからないし、何かやってみようとすべきだと考えています。

イマイチなら変えて行けば良いし、良ければ続けて行けば良い。

世の中は完全に自粛モード。それも然り。ただ、全てが自粛や中止といった守り一辺倒の対応だけではなく、建設的な攻めの姿勢での対応というのもこれからは必要になってくるのかな。なんて思っています。

 

権禰宜H

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「茅の輪」の奉製作業です。

昨日に引き続いて “ 茅との対話 ” でございます。

とは言え、この日の作業は力仕事。勢いに任せて一気に仕上げるイメージです。

短期決戦といったところでしょうか。

完成品の茅の輪を見る機会はあっても、制作過程を目にする機会はあまり無いのではないでしょうか?

という事で、テレビ局の方と新聞社さんに事前に打診して、取材に来て頂きました。

また、今回が初めての試みとなる【分散参拝の推奨】についてもご紹介して頂きました。

さすが報道の効果は大きいようで、「テレビを見て来た。」という方や「今朝の新聞で見て。」と言うお声を多く頂き、「お問い合わせ」も増えました。

おかげさまで、【分散参拝】の意図を多くの方に理解して頂けて、お参りに来られた方も十分な間隔を取られて、ソーシャルディスタンスを保ちながらの「茅の輪くぐり」をして頂けている様子が伺え、皆様の予防意識の高さとお心遣いにひとまずは安心しております。

当日はもう少し人が増えると思いますが、このまま “ 密集 ” “ 密接 ” 場面が過度に多くなることが無い様、無事にお祭りが斎行されることを願います。

・・・あ、そういえば今回の短期決戦は約1時間半といったところでございました。

そして、放送は約3分。

お互い、大変なお仕事ですよね。

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刈り取ってきた茅の選別作業です。

午前中に刈り取って、午後からは選別作業。

蔓や他の雑草、枯れて茶色くなった葉を取り除いて、茎が太くて葉が広いものは「茅の輪守り」用に選別しておきます。

山のように積まれた茅を選り分ける。という単純作業が延々と続くのですが、午前中の汗だく作業の後でこれがまたキツイ!

やってもやっても減らない茅の山。なかなか終わりが見えてきません。午前中同様、ここも無心でやるしかないです。

約4時間、ようやく山が丘になる頃、選り分けた茅を14等分×2組にして、明日の “ くぐり輪 ” 奉製に備えておきます。

ここでこの日の作業は終了。

茅にまみれた一日でございました。

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【分散参拝】を推奨するにあたって、茅の輪を設置する期間を早めにとるため、いつもより一週間ほど早い「茅刈り作業」です。

この作業はとにかく、暑さとの勝負です。

ただひたすら、無心で茅を刈る。

そして必ず30分おきの休憩&水分補給を怠らない事。

時間が掛かるほど気温も上昇し、暑さで集中力が落ちると、鎌で怪我をする危険性が増します。

出来るだけ短時間で終わらせたいけれど、必ず休憩も挿まなければならない。というジレンマもあるのがこの作業でございます。

学生時代の夏の合宿以来の汗だくになりましたが、どうにか2時間弱で作業を終えることができました。

あぁ、あともう一つ大事な事は、夜帰って晩御飯のデザートにスイカを食べる事。

理由は、このブログの5つぐらい前の記事を見てみてください。

自分はこの日、丸1個の4分の1を一人で食べました。

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大切なお知らせでございますので、今一度。

今年の【夏越祭】における「分散参拝」推奨のお知らせでございます。

この度の新型コロナウィルス感染症の影響は図り知れず、あらゆる場面で「新しい日常」というものを考えて行かなければならなくなりました。

それは神社でも同じことです。

“ 祭儀 ” と “ 密 ” との関係。

「変わらない大切なものを守って行くには、何を変えて行かなければならないのか。」

そして、たどり着いたひとつの方法がこの「分散参拝」でございました。

例年よりも“茅の輪くぐり”が出来る期間を長めに設定する事で、6/30に限定すること無く混雑を避けてお参り頂ける。というのが狙いでございますが、なにぶん初めての試みとなりますので、効果は未知数でございます。

とかく、休止や延期、縮小といったことが当たり前のような風潮となっておりますが、いつまでも何もかも自粛していると、頭が停止してしまいます。

すでにこれからは、出来得る事を精一杯考えて、一つ一つ前進して行くべきステージに入っていると思います。

withコロナ時代を神社としてはどの様な形をとるべきなのか、試行錯誤しながら神明に奉仕して行きたいものでございます。

 

権禰宜H

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当宮で現在、無償配布させて頂いております「アマビエ様の姿絵」のお礼として、とってもかわいらしいお菓子を頂きました。

江戸時代後期、肥後の国(熊本)の瓦版に出版された「アマビエ」

この度の新型コロナウィルス感染症の世界的なパンデミックにより、様々な場面で自粛を余儀なくされ、あらゆるイベントの休止や学校の休校措置といった、今まで経験したことのない鬱屈とした社会情勢が長期に亘り、日常生活の大きな変容を求められました。

そんな中、全国各地の神社では感染症の早期終息を願って祈願祭が斎行され、神職はもとより氏子総代、崇敬者に至るまで「報本反始(ほうほんはんし)」の気持ちを以って御祭神の恩頼を戴奉して参りました。

同時に “ 藁にもすがるような思い ” からか「これより疫病が流行する。早々に私の姿絵を人々に見せよ。」と予言めいたことを告げた「アマビエ」なる妖怪が、ネットの社会で脚光を浴び、瞬く間に拡散され始めました。

緊急事態宣言が発令されてからは、更なる自粛要請が進む中、テレビ番組や新聞といったマスコミでも報道され、一挙に世間に広く知られることとなり、ある神社では疫病退散の護符やアマビエの姿絵を附した御朱印を授与するなどの動きが見られるようになり、世間の注目を集めました。

そのような神社界での動向については、早期終息祈願祭と同様に、各地の神社の活動として神社業界に関する専門紙である「神社新報」にも肯定的な内容で多くの記事が紹介されています。

これは、わたくし個人としては大変興味深い現象だと思っております。

何故なら、ことオカルト的、まじない的、スピリチュアル的な事柄に関しては、忌避する傾向にある神社界において、今回のこの言わば「妖怪」については、すんなりと寛容に受け入れられているからです。

1つには、その出自が公的資料とも言える江戸時代の役人自らが記録したとされている瓦版(京都大学所有、京都大学附属図書館収蔵)である。という事は言えるのかもしれません。

が、私が思うにはやはり、そういった “ 事実 ” よりもどちらかと言えば “ 心情的 ” な事。

即ち、あまりにも多くの人々が共感し、賛同し、欲しているという事。そこに救いを求めている。実際に鬱屈した心の癒しや支えになっているという事実。もはや拝跪の対象となりつつある。という事。

私はそこに、大変興味深いものを感じ得ずには居られません。

以前にもこのブログの中で綴らせて頂いた事がありますが、これは形は現代に沿っているとは言え、やはり “ 信仰めいたものの芽生え ” のようなものを目撃しているのではないか?という思いがあるのです。

これはオカルト的、まじない的、スピリチュアル的な事とは対義であります。

何事にも必ず “ はじめ ” というものがある訳で、今現在熱心に手を合わせている御祭神様にも信仰される “ はじまり ” はあったはずでございます。

そしてその “ ささやかな信仰めいたもの ” は神社界でも柔軟な心で受け入れられ、寛容に認められているからこその今回の現象なのだと私は考えております。

当宮では、その様な信念をもってこの動向に賛同し、“ ささやかな信仰めいたものの始まり ” を応援する気持ちも添えて「アマビエ様の姿絵」を制作して無償配布をさせて頂いております。

 

権禰宜H

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普段は白色の小さな花ですが、雨に濡れると光を透かして、透明なガラス細工の様。

花言葉は『神を尊ぶ』

神事に欠かす事のできない【榊(さかき)】の花です。

地域によって一般的に生育していない場合には、ツバキや楠や杉などが「榊」として神事に使われていたりもします。

沖縄県の神主さんにお聞きしたことがありますが、沖縄では気候に合わず榊が育たないため、代わりにガジュマルの葉が榊として使われるのだそうです。

榊一つとっても、色々と地域色があって面白いですね。

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来る【夏越祭】に向けて、茅の輪にする茅を刈りに行く前に道具のお手入れでございます。

茅は毎年、神職数名と地元の有志のお手伝いさんとで某所に刈り取りに行っています。

朝早くから、凡そ半日を要する大変な作業でございまして、使う道具の状態、特に鎌の切れ味の良し悪しは作業スピードにかなり影響してきます。

今は何でも便利な世の中で、インターネットの検索エンジンに「鎌」「砥ぎ方」と入力すれば、いくらでも解説付きの動画が見れます。

慣れない砥石での刃砥ぎ作業も1挺、2挺と砥いで行くうちにコツをつかむと、没頭してしまいます。

どうもこの様な何かを磨いて行くとか、砥いで行くとかいった、精練的な作業が性に合っているようです。

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高知県は本格的な梅雨入りとなり、週間天気予報の欄を見ればずらりと傘マーク。

今年の夏は例年よりも暑くなるそうで・・・これからの作務には熱中対策が必須となりそうです。

この時期から夏越祭の準備や夏祭りの準備と汗をかく作務が続きますので、汗をかいた後には帰りにスーパーの青果コーナーで、一口大にカットされてパック詰めにされているスイカを買っております。

元々、砂漠地帯が発祥のスイカには、体を冷やす効果がある上に夏の暑さで不足しがちなアルギニン・シトルリン・ビタミンAが豊富に含まれているとの事。

どうりで体が自然に欲するわけですね!

そんな、夏にはたいへんありがたいスイカがお供えとして上がりました。

ツヤツヤした緑色と黒色のシマシマ模様が夏らしくてウキウキしてきます。

早速、ご神前にお供えさせて頂きました。

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